SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ (SDガンダム GGENERATION CROSSRAYS)
©Bandai Namco Entertainment Inc.©創通・サンライズ ©創通・サンライズ・MBS
簡単まとめ★評価 | |
むずかしさ |
★★★★★ |
過去作と違いごり押しはやりずらい難易度 | |
ストーリー | ★★★★★ |
ガンダム世界の要点に絞ったシナリオ | |
あそびやすさ |
★★★★★ |
昔から変わらないシステムなので遊びやすさの改善は感じない | |
やりこみ要素 |
★★★★★ |
果ての無い育成+チャレンジミッション多数 | |
オススメ度 | ★★★★★ |
鉄血以外ちょっとこだわりが足りないジージェネ | |
基本情報
公式サイト | SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ | バンダイナムコエンターテインメント (ggame.jp) |
ジャンル | シミュレーションRPG |
発売日 | 2019年11月28日 |
対応機種 | 【Switch】【PS4】【PC】 |
メーカー | バンダイナムコ ©Bandai Namco Entertainment Inc. |
プレイ人数 | 1人 |
CERO | B(12才以上対象) |
『Gジェネレーションクロスレイズ』がどんなゲームなのか簡単に紹介
- 『スパロボ』等が代表的な、自分と敵のターンに別れてマス目状のフィールドの上で移動して攻撃したりするシミュレーションRPGと呼ばれるジャンル
- 各ガンダムのストーリーをモデルにしたステージを、自分だけのオリジナル部隊を作って攻略する
- 自軍のMSやパイロットにはレベルの概念が有り、しっかりと育てれば量産型雑魚MSでも主人公機を凌ぐ強さになれる
- 『クロスレイズ』の各ストーリ展開は原作に忠実な「史実型」(他の作品と話が交わる「クロスオーバー型」では無い)
- 「W」「SEED」「00」「鉄血」の4タイトルと派生作品のみに集中しているので、各世界のストーリーや登場MSはかなり掘り下げられた構成になっている
- 逆に「宇宙世紀」「G」「X」「AGE」等はDLCで一部機体が出て来る程度なので注意
- マルチロック攻撃を可能にする「戦艦連携」「遊撃連携」が新たに追加され、マップ兵器に頼らずとも対複数戦ができるようになった
- 戦艦を必要とせずMS単騎での運用に特化した「遊撃グループ」を編成できるようになった
- アップデートで育成の限界突破。レベル999まで上げられるので更に自由な部隊が作れる様になった
各エディションの違い
switch | PS4 | PC | |
ロード時間 | 〇 | △ | 〇 |
エラーの少なさ | × | 〇 | 〇 |
エディットBGM | × | 〇 | 〇 |
プレミアムGサウンドエディション | 各ガンダムの主題歌35曲(ヴォーカル付き)が使用できるエディション 【現在生産停止】 |
||
プラチナムエディション | 今までに配信されたDLCが全て入ったエディション |
switchとPS4の大きな違いはBGMを自分で入れられるかどうか。
PS4版なら自前で曲を用意できるのであればGサウンドエディションに魅力は無いです。
逆にswitch版で主題歌を流したい場合はGサウンドエディション一択になります。
現在配信中のDLCは
- 「G」「X」「AGE」「ビルドファイターズ」等の主人公機
- 超高難易「インフェルノ」の追加
- 新しいステージの追加
やり込み要素まで遊び尽くす予定ならプラチナムエディションを買っておけば困る事は有りません。
システム
システム的にはMSを開発して、好きな様に部隊を組んで、ターン毎にマス目の上で行動を決定して戦ういつものジージェネなので、目新しい要素だけを簡単に紹介します。
小隊連携
戦艦グループに配置されたMS小隊が使う事が出来るコマンドです。
支援攻撃(反撃)は攻撃対象が小隊メンバーの射程範囲にいる時に使える連続攻撃を仕掛けます。
このため各ユニットの射程範囲を意識した行動が必要になってきます。
支援防御はいわゆるかばう行動で小隊のエリア内なら誰でも味方の身代わりになれます。
どれも小隊長の指揮範囲の中でのみ使う事ができる為、4機のMSを近くに集めて1つのユニットの様に扱うイメージになります。
戦艦連携
戦艦だけが使用可能なマルチロック攻撃です。
指揮範囲内に居る敵を対象に、指揮範囲内に居る同じチームの味方の数だけ攻撃力と最大ロック数が増えていく、今までのジージェネを覆す様な大変強力な攻撃手段になります。
遊撃グループ・遊撃連携
『クロスレイズ』からの新要素で、戦艦を必要としないMS単独行動に特化したスピード感のある戦術が可能な編成方式になっています。
MSは最大で8機まで出撃可能。
HPやENはターン終了時に最大値の20%~30%程度回復
とエースが単騎無双するために有る様なグループ編成です。
遊撃連携
戦艦連携の遊撃グループバージョンで、こちらもマルチロック攻撃が可能です。
戦艦とは違い遊撃グループのメンバーなら誰でも使用可能で、全メンバーのグループ範囲にさえ入っていれば敵を射程関係無くロックして出撃メンバーの数だけ攻撃力とロック数が上がり攻撃します。
バラバラに行動する遊撃部隊でも極めて高い効果が出せる、こちらもジージェネを覆す様な強力な攻撃手段になります。
アビリティーホルダー
『クロスレイズ』ではパイロットアビリティーを入手するのに敵エース(アビリティーホルダー)を倒す必要があります。
入手したアビリティーはお金を使って付け外しができるので、自由な構成でパイロットを育成できます。
マイキャラクター作成
名前、誕生日、血液型、性別、見た目、ボイス
モブっぽさは拭えませんが結構細かく設定できます。
今作はボイスがやたらと濃いので、有りもしない設定を作ったりしながら
「真のオリジナル部隊」を作ってみるのも面白いかもしれません。
『クロスレイズ』の面白いポイントを詳しく紹介
普段見ない珍しい機体が数多く登場
参戦タイトルを「W」「SEED」「00」「鉄血」に絞っているだけあって通好みな機体も数多く登場します。
個人的にかなり嬉しいのが、設定は有名だけど実際に使える場面がほとんど無かった
ウイング系前期機体のEW版(以前だとVer.KAとか言われてた)が使用可能になっている所。
それ以外にも書籍版の設定でしか出てきていないような「なんだコレ!?」なMSが結構出てきます。
こんな感じのマニアックな機体も結構あります。
月鋼の収録
現在書籍でのみ展開されている 「鉄血のオルフェンズ 月鋼」 が『クロスレイズ』には収録されています。
今ところ月鋼のキャラが喋って、月鋼のMSが動き回るのは『クロスレイズ』だけの特権。
ファンなら月鋼(+鉄血)だけの為に買う価値があるのではないかと。
戦闘アニメのロードがとてつもなく速い(switch版)
ジージェネでは戦闘アニメを見る為のロードがアホみたいに長い(一回毎に10秒位)のが特徴でしたが、switch版では1秒もかからない位サクサクになっています。
このおかげで『クロスレイズ』特有の凝った戦闘シーンを気軽に見る事が出来るようになりました。
『クロスレイズ』の気になるポイントを詳しく紹介
ガンダムマニアから見ると「こだわり」がモノ足りない
「鉄血」系は贔屓されていますが、他がイマイチこだわりを感じません。
特にMS関連が『オーバーワールド(以下:OW)』の頃より大きく劣化しています。
例を挙げると
パージ・脱出機能・換装機能がほとんどの機体から削除
- 量産機の宇宙型・地上型の換装ができない
OWの頃だとリーオー等の宇宙・地上専用形態があるMSは換装で対応できた - デュエルガンダム(アサルトシュラウド)がパージ・脱出できない
原作ラストの再現すら不可能に・・・(OWでは出来た)
アサルトシュラウドなのにPS装甲だったりと手抜きが感じられる出来 - ザクウォーリアー系の換装が削除
ブレイズ・ガナー・スラッシュが別々の機体としてしか使えない
ウィザードシステムとは何だったのか・・・(OWでは出来た)
戦闘アニメのモーションも系統事に統一気味
「ガンダム」と「ライバル機」はちゃんとしていますが、量産型は使い回しがヒドイ
例えば「ジン系列」のマシンガンの打ち方、「ダガー系列」のビームサーベルの斬り方など。
量産機周りのモーションは系列ごとに似た様な動きになります。
特にジンクス系の使いまわしはかなり酷く
ジンクスⅡの「GNバスターソード」とジンクスⅢの「GNランス」は全く同じ挙動になっています。(コロニー公社使用はランスでは無くサーベルを使うとゲーム内図鑑に書かれているのに全く同じ装備)
シナリオを自体は史実通りなのですが、演出・構成もこだわりの足りない印象を受けます。
特にエンドレスワルツのあの名シーン、最後のツインバスターライフル発射も無いってのはどういう事でしょうか?W好きから見ればあり得ない構成です。
その時の一番新しいタイトル(今回は鉄血)を贔屓するのはいつものジージェネらしいですが、それ以外のタイトルに興味無いのかって位こだわりを感じないアリキタリな印象を受けました。
「ビーム」属性が恐ろしい程に冷遇されている
ガンダム世界でビームは戦場の花形と呼べる程重要な要素ですが、『クロスレイズ』ではビーム属性がかなり不利な状況に陥っています。
と言うのも『クロスレイズ』ではビームダメージを軽減する方法がもの凄く多い上に、軽減アビリティーを装備している機体の数も多い為、ビームで有効打が与えにくい環境になっています。
代表的な物が鉄血のMSが標準装備している「ナノラミネートアーマー」
EN消費も無しで1発3500もダメージを減らすと言うトンデモ無い仕様で、主人公機vs雑魚でもビームではカスダメージになってしまいまともな勝負になりません。
(Iフィールドと違ってサーベルすら防ぐので穴がありません)
もう一度言いますが、鉄血シナリオではほぼ全ての敵が標準装備しています。
「W」「SEED」「00」の機体はほとんどビームが主兵装になっているので、シナリオによっては一方的な戦闘になる程アンバランスな仕上がりになっています。
対して物理属性を軽減する手段は「フェイズシフト装甲」系列のみ
1発毎にEN10を消費するのに軽減は2000と控えめ。
当然使えるのは「SEED」のガンダム系列だけなので数が少ない。
「フルアーマー」の様なお手軽な物理軽減アビリティーは今作ではことごとく削除されているのも格差を広げているポイントになります。
ナノラミネートアーマーのビーム耐性の再現と言えば聞こえは良いですが、ここまでのビーム不遇はやり過ぎかと。
『オーバーワールド』の頃は「特殊」属性や「貫通ビーム」属性が有ったりと軽減をぶち抜ける手段が豊富であまり気になりませんでした。
『クロスレイズ』では属性が単純化されてしまい軽減を回避する方法がほとんど無くなってしまった為に起こった格差だといえます。
育成の手間がかかり過ぎる
アップデートによって高難易度の追加とレベルの上限が999になりました。
追加された難易度の敵ステータスは尋常では無いので、今まで以上にレベルを上げた強力なユニットが重要になってきます。
レベルが上がる程貰える経験値が下がっていくのに加え『オーバーワールド』の頃と比べてレベルアップ1回の効果が低くなっているのもマイナスポイント。
(300が305になってもあんまり変わりません。)
『クロスレイズ』環境で実用に耐える強いユニットを1機作るのに今まで以上に膨大な時間が必要になってしまっています。
また、換装の削除・機体の細分化・色違いと言った機体数の増加も逆風になっています。
OWの時ほど、機体に柔軟性が無いので戦術に合わせて機体を変えたい所ですが、当然レベルは1から。
難易度と機体よってはレベルを上げなければ満足に戦えないのでレベル上げ作業は必須になりますが、前途の通り一機仕上げるのもかなりの時間が必要になります。
色違いを始めとする機体数の水増しが酷い
『クロスレイズ』では歴代で見ても結構な数の機体が登場しますが、色違いや武装違いの細分化など
どうにも水増しされた感覚を受けます。
例の一つですが
色違い
- ジンクスⅢ「連邦軍(白)」「アロウズ(赤)」「コロニー公社(クリーム)」
- グレイズ「標準機」「アリアンロッド機」「ギャラルホルン機」
それぞれ宇宙型・地上型有り。 - ユニオンリアルド「標準機」「カタロンカラー」
色違いなだけで武装もモーションも完全に一緒。
武装毎の細分化
- 量産機の宇宙型・地上型(リーオーとかグレイズ)
OWの頃は同じ機体を換装で切り替える方式だった。 - ジン「標準装備」「バルルス改装備」「D装備」
OWの時は「ジン」に統一されていた。 - ザク「ウォーリア」「ブレイズ」「ガナー」「スラッシュ」「ファントム」
OWの頃は同じ機体を換装で切り替える方式だった。
別々の機体になってしまった事で設定的にも育成的にも魅力が少なくなりました。
戦闘アニメを見るとエラー落ちが頻発する(switch版)
正確にはアニメ中の「コックピット画面のパイロットカットイン」が入る時にエラーが頻発します。
戦闘アニメを見る頻度にもよりますが、大体1ステージに1回くらいのかなり高い頻度でエラー落ちが発生してしまいます。
対処法は簡単で、オプションでパイロットカットインだけをOFFにすれば回避できます。
ちょっと迫力が薄味になってしまうのは残念ですが、普通にボイスは有るのであまり気にならない要素でした。
PS4版ならこのエラーはほとんど無いそうです。
どうしてもカットインが諦められないと言う方は是非PS4版を。
感想まとめ
60点:鉄血成分50%。『オーバーワールド』をプレイしているかどうかで評価が分かれそうなジージェネ。
初代からジージェネをプレイしているガンダムファンとしてはあまり進化の無い雰囲気で
ゲーム性もガンダムにかけるこだわりも過去作『オーバーワールド(OW)』に比べて劣ってしまっている印象です。
特に育成周りの面倒臭さと、使用機体を制限しかねない程のビーム冷遇の環境は
「どうしてこうなった!?」の一言しかありません。
ただ、OWほどの熱意は感じられないとは言えジージェネとしての面白さは健在です。
今回は量産型縛りでプレイしてみましたが、支援が充実しているのも有ってかなり楽しくプレイ出来ました。やっぱり自由にMS部隊を作れるって言うのは最高ですね。
鉄血系が良くも悪くもクローズアップされている『クロスレイズ』
3頭身になった機体が動き回るカッコイイ戦闘シーンや新しい連携システム、ジージェネ初登場の鉄血+月鋼など『クロスレイズ』だけの良さも確かにあります。
特に鉄血からガンダムが好きになってジージェネを始めようと考えてる人、動いてボイスの付いた月鋼が見たいと言う人には最もオススメできるジージェネだとおもいます。
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