モンスターを倒して強い剣や鎧を手にしなさい。死んでも諦めずに強くなりなさい。勇者隊が魔王を倒すその日を信じています。(モン勇)
©EXPERIENCE
簡単まとめ★評価 | |
むずかしさ |
★★★★★ |
慣れててもかなり難しい | |
ストーリー | ★★★★★ |
カワイイ雰囲気だけどストーリー性は薄め | |
あそびやすさ |
★★★★★ |
シンプルながら必要な要素はそろってる | |
やりこみ要素 |
★★★★★ |
ランク付け要素とアイテム収集くらい | |
オススメ度 | ★★★★★ |
良ゲーだけどDRPG経験者向け | |
基本情報
公式サイト | 【モン勇】『モンスターを倒して強い剣や鎧を手にしなさい。死んでも諦めずに強くなりなさい。勇者隊が魔王を倒すその日を信じています。』公式サイト|Nintendo Switch™ (monyuu.jp) |
ジャンル | ダンジョンRPG |
発売日 | 2021年7月15日 |
対応機種 | 【Switch】 |
メーカー | エクスペリエンス ©EXPERIENCE |
プレイ人数 | 1人 |
CERO | B(12才以上対象) |
『モン勇』がどんなゲームなのか簡単に紹介
公式サイト:https://monyuu.jp/
- ダンジョンRPG界隈の大手、エクスペリエンス(通称:EXP)が制作したダンジョンRPG
- ダンジョンRPGの面白さの3大要素「キャラメイク」「戦闘」「トレジャーハンティング」の要素に徹底的にこだわりながら、システム自体はシンプルで遊びやすい作りが特徴
- 『世界樹』シリーズの様に強力で個性的な能力を持つ敵に試行錯誤しながら戦っていく難易度高めな戦闘システム
- タイトルにある通り「死ぬと強くなる」珍しいシステムを搭載しているので、死んで覚えるタイプのゲームにしては初心者さんにもやさしい作り
- ボスを倒した時の「レベル」「ターン数」などで評価が決まるやり込み要素有り
- 転職、ステータスの振り直しはデメリット無しな上、技や魔法などのスキルはダンジョン内でも自由に付け外しが可能なので試行錯誤が簡単
Q、制作会社の他のタイトルと繋がりはあるの?
A、常連のキーワードが一つ出て来る程度で繋がりはありません。
EXP作品によく出て来る「魅了」と言う名前が『モン勇』でも出てきます。
その名前が出てきたと言う事は、世界設定は『円卓の生徒会』『デモンゲイズ』『剣の街の異邦人』と同じ世界の可能性がありますが、『モン勇』の中では能力の名前以上の意味は見えませんでした。
EXPファンの人達からすれば「あ~ハイハイ、魅了ね魅了」くらいのレベルでポンッと出て来る名前なので気にしなくてOKです。
『モン勇』の面白いポイントを解説
シンプルの中に詰まったダンジョンRPGとしての面白さ
公式サイト:https://monyuu.jp/
チームEXPがダンジョンRPGの面白さとしている部分は3つ。
個人的にもかなり納得ができる部分でかなりのこだわりを感じます。
- 「自由なキャラメイク」
名前、姿(職業毎男女2種類づつ)、職業(8種類)、スキル・ステータスの振り分け、結構好きな様にキャラクターが作れます。
好きに作れるが故に、キャラ毎に性格など有りもしない設定を考えてしまうのもキャラメイクが出来るダンジョンRPGあるあるではないでしょうか。 - 「戦闘」
モン勇の戦闘はファミコン世代の様な派手さの無い数字のやり取りがメインになります。
ですが高速モードを使えばターンが瞬で終わったりと、戦闘中に時間の掛かる要素を排除できるので快適そのもの。
冒険が進むと「絶対に全員が先制できる」「そのターン中のMP消費がゼロになる」といった特殊な効果をボタン一つで選択できるようになるので戦略性も十分。
演出に頼る事の無くRPGの戦いの面白さをまとめた戦闘は昨今には無い面白さが有ります。 - 「トレジャーハンティング(トレハン)」
装備はモンスターの落とす宝箱からしか手に入りません。
装備事にレアリティーが有り(鉄の剣NとR等)強化上限(+10と+11とか)が変わります。
更にボーナスポイントにランダム要素があるので自分の理想とする装備を求めて延々トレハン作業に打ち込む事も。
苦労した分だけ確実に強くなれる部分なので、レアで強力なアイテムを手に入れた時の喜びは相当な物です。
【好きなようにキャラクターを作る・育てる】⇒【思った通りに戦う】⇒【敵を倒して強力な装備をゲット】⇒【好きなようにキャラクターを育てる】⇒(ループ)
『モン勇』ではシステムをシンプルにする事で、誰にでも分かりやすくダンジョンRPGの面白さが伝わるようになっています。
死んで覚えるタイプの歯ごたえのある難易度
カワイイ見た目に反して難易度が高くてビックリするとおもいます。
個人的には『世界樹』に匹敵するレベルの難しさかと。
雑魚敵すら強いので、ダンジョンRPGの鉄則「キャラクターの役割を徹底する」を知らないと雑魚相手に苦労する事もザラです。
『モン勇』では個性豊かな強敵相手に「パターンを見極めてガッチリと対策を立てる」タイプの戦闘になるので、最初は訳も分からずやられてしまう事がほとんどです。
特にボスはこの傾向が顕著!
いわゆる「死んで覚える」タイプの難易度になっていますが、『モン勇』では死ぬ事にナーバスになる必要が無いのがポイント。
なんと、やられてしまってもノーデメリットな上に「死ぬ度に強くなる」システムがあるので、むしろタイトル通りにガンガン突撃した方が良いまであります。
試行錯誤しやすいストレスフリーな育成システム
『モン勇』ではダンジョンRPGでは珍しく
「転職」「ステータスの振り直し」「スキルレベルの振り直し」に一切デメリットがありません。
思い付いた事を気軽にガンガン試す事が出来る様になっています。
戦闘の難易度が高く、試行錯誤が必要なのでありがたい事です。
さらに経験値はレベルとは別に保存されているので、「経験値の範囲内なら自由にレベルを上げ下げできる」システムも存在します。
パーティーのレベルが評価ランクに関係してくるので、ギリギリまでレベルを下げて「やっぱ無理だから上げよう」と簡単に調節する事ができます。
『世界樹』だとレベルが下がったりと下手をすると1から作り直し級のシステムでしたが『モン勇』ならストレスフリーで即行動できるのがうれしいポイントです。
やり込みにも使える評価システム
公式サイト:https://monyuu.jp/
『モン勇』独特のシステムでボスを倒した時のパーティーの平均レベルとかかったターン数でS~Dまでの評価値「ランク」がもらえます。
ランクが低かった場合は戦闘中の問題を考えて全く別のパーティーで挑んでみたりと、目標が分かりやすいため試行錯誤がやりやすくなっています。
ただのトロフィー要素ではなく、宝箱の中身が良くなったりと色々ボーナスがあるので挑むモチベーションが維持しやすいのもポイント。
納得行くまで何度でもやり直せるので、いかに「低レベル」で「素早く」でボスを倒せるのか
最適解を突き詰めるのが好きな人にはたまらない要素になるかもしれません。
変わった遊び方として「僧侶6人Sランク突破」とか極まった方々が居るので、考え方次第で色んな縛りプレイにも使えるのは面白いポイントではないでしょうか。
『モン勇』の気になるポイントを解説
思っていたよりも戦闘の自由度が無い
『モン勇』の戦闘レベルデザインは「強敵相手にガッチガチの対策を練って対抗する」事に重点が置かれています。
このタイミングで○○をしなければ勝てない、このパーティメンバーが居ないと不利になるなど
つまり制作陣が想定した「答え」ありきの難易度になっていて、そこから外れた戦い方をする程クリアが難しくなってきます。
コチラもご覧下さい
自由にやってクリアできない事も無いのですが、「レベルキャップ」と「突破ランク」システムの所為で、どうしても想定に近いパーティーメンバーで戦わないと不利になる状況が多くなります。
この手のダンジョンRPGの魅力は「自分だけの最高のパーティーで未知と困難を踏破していく」点ではないでしょうか?
少なくとも今までのEXP作品ではそれができましたし、同じダンジョンRPGの『世界樹』でも自由度は相当な物でした。
せっかく自由度の高いキャラメイクや育成が出来るのに、制作陣から押し付けられた形の攻略方法になってしまうのは非常にもったいないポイントになってしまっています。
ボリュームが少ない
試行錯誤に時間が掛かるゲームなのでプレイ中は気になりませんが、終わってみると案外少ない印象でした。
- マップが小さい、少ない
全7階層 + α のマップがありますが、一階層30×30マス以内で収まってしまいます。
一応2階構造になっている所もありますが、他の作品と比べるとかなり小さいマップに収まってしまっています。 - 敵の種類が少ない
どれもかなり個性的なのであまり気になりませんでしたが、一階層につき雑魚3~4種類、ボス・中ボスで2種類とかなり少な目になっています。 - ストーリーがほとんど無い
そもそも会話ができる登場人物が3人しか居ないので世界観を細かく語れる程テキスト量がありません。
話の流れは結局の所「ボスを倒して世界を救って」→「次は○○な場所です」の繰り返しにちょっとした小話が混ざる程度です。
感想まとめ
70点:シンプルイズベスト。カワイイ見た目に反して実は硬派な高難易度ダンジョンRPG。
このゲームを一言で表すならカワイイ『黄泉ヲ裂ク華』
ぱっと見はとてもカワイイのに、フタを開けて見ればチームEXPらしいガッチガチに硬派なWIZライクダンジョンRPGでした。
ユルい見た目と違って難易度はガチ!
個性的なギミックを持つ強敵を試行錯誤しながら攻略する『世界樹』系の難易度になります。
(なぜモタさんがキャラを担当するゲームは高難易度のゲームになりやすいのか・・・)
ダンジョンRPG初心者さんにはオススメ出来ないかと言うとそんなことはありません。
ゲームシステムはとてもシンプルで覚えやすく、初心者さん用のシステムもしっかり完備されています。
- 全滅してもデメリット無し&パワーアップ
- 技や魔法はダンジョン内でも自由に付け変えができる
- ステータスの振り直しは何度でも無料
- 転職にデメリットは一切無し
普通のダンジョンRPG経験者からみればビックリするほどシステム周りが快適。
タイトルの通り「何度だってやられて大丈夫だから、色々な事を試して進んでね」というのがコンセプトに有る事が分かります。
残念な点は、押し付け感の有る戦闘でしょうか。
戦闘では制作陣が想定した(と感じる)戦い方をしないと不利が目立つ場面が多いです。
特にボス戦が顕著で「○○をされるから□□をしなければいけない」「特定の職業が居ないと目に見えて不利」と対策がほぼ必須になります。
とてつもなく強い敵相手にガッチガチに対策をして戦うのは『世界樹』シリーズに近いのですが、『世界樹』ほど練りに練られた感じはせず、攻略の自由度がない押し付けられた戦いの印象が拭えません。
裏を返せばしっかりとした道が出来ていると言う事でもあるので初心者さんには優しい作りとも言えます。
『モン勇』は数々のダンジョンRPGを作り出してきたチームEXP作品らしい堅実で硬派なダンジョンRPGになっています。
戦闘とトレジャーハントの魅力に特化したシンプルさ、育成やシステム周りも快適そのもので、およそダンジョンRPGに求められている要素は全て入っています。
チームEXPファンはもちろんダンジョンRPGデビューにもオススメできる作品になっています。
追記:2022年になってもニンテンドーEショップのDLランキング3位に入っていたりと結構人気あるみたいですね。
関連作品
同じ制作会社EXPERIENCEのダンジョンRPGの中から現行機種でプレイ可能な作品は今の所コレだけです。(他はVitaとかPSPとか)
黄泉ヲ裂ク華(よみをさくはな)
対応機種:【switch】【PS4】
同じ制作会社EXPERIENCEのダンジョンRPG。
システム的前作と言った感じで、ほとんど『モン勇』と同じ感覚でプレイが可能です。
ただモン勇と違ってものスッゴイ「グロい」ので苦手な人は慎重に検討してください。
デモンゲイズ エクストラ
対応機種:【switch】【PS4】
こちらも同じ制作会社EXPERIENCEのダンジョンRPG。
PSPで出ていた同タイトルのパワーアップ版になります。
自由にキャラメイクができる点、職業バランスや戦闘バランス等、システムの雰囲気は『モン勇』と良く似ています。
最大の特徴はデモン(つまりボス)がオートで戦ってくれるNPCとして仲間になる点。
指示は出せませんがそのどれもがド派手に強力なので『モン勇』とは一味違ったダンジョンRPGに仕上がっています。
こちらはやや鬱展開がありますが基本的に可愛らしい世界観なので『モン勇』でダンジョンRPGが気にいった人ならオススメできる作品です。
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